2000〜2024年度決算 · 2026年8月5日公開

都道府県の歳入はどこから来て、何に使われるのか:2000〜2024年度

2024年度、47都道府県合計の歳入に占める地方税の割合は41.7%で、2000年度の32.1%から上昇しました。東京都は72.2%で地方交付税を一切受け取らず、島根県は18.2%です。入ってきた59.8兆円のうち52.3兆円が支出され、その4分の1が人件費でした。

¥02024年度に東京都が受け取った地方交付税。交付額が0なのは東京都だけです47都道府県計の歳入に占める地方税は41.7% · 東京都72.2% · 島根県18.2%

出典: 地方財政状況調査 歳入の状況 その1 歳入内訳(都道府県、平成12年度〜令和6年度) · 2024年度の全都道府県計では地方交付税が歳入の16.8%(2000年度〜2024年度)

01

地方税の割合が示すもの

地方税を歳入合計で割った値、つまり入ってきた金額全体のうち、自ら課税して得た分の割合です。47都道府県合計では2024年度に41.7%でした。

残りの58.3%の大半は、国からの移転と借入です。税源の弱い団体を補填する一般財源である地方交付税が歳入合計の16.8%、使途が特定される国庫支出金が11.4%、地方債による借入が7.0%でした。残りは譲与税、使用料、手数料、財産収入などに分かれ、いずれも単独で5%に達しません。

この比率が示さないことが2つあります。分母に借入金が含まれるため、税収で賄える範囲を示す指標ではありません。ある年度に多く借り入れた団体は、税収が変わらなくても割合が下がります。また地方自治体全体を表すものでもありません。市区町村は独自の会計を持ち別に公表されており、ここには含まれていません。

02

全国計を上回るのは7都府県

2024年度に全国計の41.7%を上回ったのは、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、静岡県、愛知県、大阪府の7都府県だけで、残る40道府県はこれを下回りました。

地図はどの年度も同じ色の目盛りを使っています。したがって2000年度から2024年度にかけて全体が濃くなる様子がそのまま見え、各年度が同じ見た目に塗り直されることはありません。傾向から外れる2つの年度は個別に見る価値があります。全国計が30.2%まで下がった2011年度と、感染症対策で移転と借入が増え33.2%に下がった2020年度です。

下限の位置は上がりましたが、形は変わっていません。2024年度に最も低かったのは島根県18.2%、石川県18.9%、和歌山県19.1%、高知県19.3%で、いずれも歳入の5分の1に届いていません。

都道府県別・歳入合計に占める地方税の割合

色が濃いほど自ら課税して得た割合が高いことを示します。ボタンで年度を変更できます。色の目盛りは全年度で共通です。

2024年度 · 全都道府県計 41.7% · 最高: 東京都 72.2% · 最低: 島根県 18.2%

0%77.0%
データ表を見る · 2024年度
データ表を見る · 2024年度
都道府県地方税の割合地方交付税の割合
東京都72.2%0.0%
神奈川県62.3%6.9%
愛知県55.2%5.5%
埼玉県50.0%14.0%
大阪府48.0%11.1%
静岡県47.5%15.7%
千葉県46.9%12.4%
広島県40.2%18.9%
茨城県39.2%17.0%
岡山県39.2%24.8%
三重県38.9%21.0%
京都府37.6%19.5%
滋賀県37.5%22.8%
福岡県37.5%15.5%
群馬県37.4%17.5%
栃木県36.1%17.0%
宮城県36.0%16.9%
兵庫県35.3%15.5%
岐阜県35.2%23.1%
香川県31.5%27.5%
長野県30.9%21.6%
奈良県30.9%32.3%
福井県29.8%27.2%
新潟県29.6%24.0%
富山県28.8%25.1%
山口県28.5%26.3%
北海道27.6%23.4%
愛媛県27.2%23.7%
青森県26.8%31.5%
熊本県26.0%25.4%
福島県25.3%21.2%
山梨県24.0%25.9%
鹿児島県23.8%32.9%
大分県23.4%27.5%
沖縄県23.4%27.9%
佐賀県23.3%29.7%
長崎県22.3%32.7%
山形県21.8%29.2%
岩手県21.3%29.4%
宮崎県20.9%29.2%
秋田県20.6%32.9%
徳島県20.1%29.8%
鳥取県19.8%38.9%
高知県19.3%39.6%
和歌山県19.1%29.3%
石川県18.9%21.7%
島根県18.2%35.3%

出典: 地方財政状況調査 歳入の状況 その1 歳入内訳(都道府県、平成12年度〜令和6年度) · 全年度で同じ目盛りを使用

03

47都道府県のうち46団体は2000年度より割合が高い

全国計は2000年度の32.1%から2024年度の41.7%へ上昇しましたが、一様ではありません。2007年度に43.1%で頂点に達し、2011年度には30.2%まで下がりました。

この線は政策だけでなく税源そのものの記録です。2000年代半ばの景気回復と2007年の所得税から個人住民税への税源移譲で上昇し、金融危機後に下落して、25年間で最も低い2011年度に達します。2010年代に回復したのち、感染症対策の支出が地方税ではなく国からの移転として届いた2020年度と2021年度に再び下がります。

2000年度より割合が低い唯一の団体が石川県で、21.6%に対し18.9%です。地方税収はほとんど変わっていませんが、歳入合計は2023年度の6,937億円から2024年度の1兆460億円へ増えました。2024年1月の能登半島地震があった年度です。分母が動いたときにこの比率がどうなるかを示す例であり、石川県の税源が悪化したわけではありません。

都道府県別・地方税の割合(2000〜2024年度)

1団体ずつ、47都道府県合計の値と並べて表示します。メニューで都道府県を変更できます。縦軸は全団体で共通です。

東京都 · 2000年度 65.5% · 2024年度 72.2% · +6.7 ポイント

20%40%60%80%0%200020052010201520202024
  • 東京都
  • 全都道府県計
データ表を見る · 東京都
データ表を見る · 東京都
指標値
地方税の割合 · 2000年度65.5%
地方税の割合 · 2024年度72.2%
期間中の変化+6.7 ポイント
最も高い年度2007年度 (77.0%)
最も低い年度2021年度 (57.9%)
地方交付税の割合 · 2024年度0.0%
国庫支出金の割合 · 2024年度5.9%
地方債の割合 · 2024年度1.6%

出典: 地方財政状況調査 歳入の状況 その1 歳入内訳(都道府県、平成12年度〜令和6年度) · 全年度で同じ目盛りを使用

04

2024年度、東京都は地方交付税を受け取っていない

他のすべての団体で不足を埋めている地方交付税を、まったく受け取っていないのは東京都だけです。島根県は歳入合計の35.3%に相当する額を受け取りました。

東京都は25年度のうち24年度で交付額が0です。例外は2011年度で、歳入の0.06%にあたる35億円を受け取っています。ある年度に交付額が0だったもう一つの団体は愛知県で、2007年度の1度だけです。

上位と下位を比べると、全国計の上昇が格差の縮小を意味しないことが分かります。東京都は65.5%から72.2%へ、島根県は11.3%から18.2%へ動きました。倍率で見れば5.8倍から4.0倍へ縮まりましたが、差そのものはほとんど動いていません。2000年度が54.2ポイント、2024年度が54.1ポイントです。

05

2024年度、お金はどこへ行ったか

47都道府県は2024年度に59.8兆円を受け取り、そのうち52.3兆円を支出しました。最大の項目は人件費で歳出の24.6%、次いで他者へ支払う補助費等が23.0%です。

区分ではなく出どころで分けると、歳入の59.7%は都道府県内で得た財源、33.3%は国から受け取った財源、7.0%は借入です。平均の背後にある幅は大きく、東京都は歳入の91.2%を自ら得ており、国から受け取ったのは7.2%です。高知県は国から受け取った割合が47団体で最も高い60.9%で、自ら得た財源は27.1%です。

右側の破線の帯は、年度内に支出されなかった歳入の12.5%です。通常の意味での黒字ではありません。その多くは3月末をまたぐ事業にすでに充てられ、翌年度へ繰り越される財源であり、残りがその年度の収支残です。繰り越した割合が最も高いのは東京都で歳入の25.5%、最も低いのは山形県の6.6%です。

見た目より大きい流れが1組あります。貸付金は歳出の8.9%、4.66兆円で、過去の貸付の返済が歳入の9.2%を占める諸収入の大半です。うち4.59兆円が貸付金元利収入です。その多くは中小企業向けに毎年度、都道府県を経由して回転する制度融資であり、歳入と歳出の双方が同程度に膨らみます。都道府県が消費した金額ではありません。

都道府県の歳入と歳出(2024年度)

各帯はその団体自身の歳入合計に対する割合です。したがって比較できるのは構成であり、規模ではありません。メニューで団体を変更できます。

全都道府県計 · 歳入合計 59,793,901,981 千円 · どこへ行ったか 87.5% · 年度内に支出されなかった分 12.5%

どこから来たかどこへ行ったか地方税 41.7%地方譲与税 4.4%市町村たばこ税都道府県交付金 0.1%未満地方特例交付金等 0.7%地方交付税 16.8%交通安全対策特別交付金 0.1%未満分担金及び負担金 0.5%使用料 1.0%手数料 0.3%国庫支出金 11.4%国有提供施設等所在市町村助成交付金 0.1%未満財産収入 0.6%寄附金 0.1%未満繰入金 3.3%繰越金 3.0%諸収入 9.2%地方債 7.0%人件費 21.6%物件費 3.9%維持補修費 1.1%扶助費 2.3%補助費等 20.2%公債費 11.1%積立金 3.6%投資及び出資金 0.8%貸付金 7.8%繰出金 1.2%前年度繰上充用金 0.0%投資的経費 14.0%年度内に支出されなかった分 12.5%歳入合計 · 59,793,901,981 千円

どこから来たか

  • 都道府県内で得た財源
  • 国から受け取った財源
  • 借入

どこへ行ったか

  • 人件費
  • 物件費
  • 維持補修費
  • 扶助費
  • 補助費等
  • 公債費
  • 積立金
  • 投資及び出資金
  • 貸付金
  • 繰出金
  • 前年度繰上充用金
  • 投資的経費
  • 年度内に支出されなかった分

すべての都道府県で歳入が歳出を上回ります。その差は決算上の形式収支であり、3月末をまたぐ事業のために翌年度へ繰り越される財源と、その年度の収支残です。省略せず帯として描いています。省くと、歳入のすべてが支出されたように見えてしまうためです。

各区分の公表内訳を見る

地方譲与税 4.4%

  • 地方揮発油譲与税4.4%
  • 特別とん譲与税0.1%未満
  • 石油ガス譲与税0.1%
  • 自動車重量譲与税0.6%
  • 航空機燃料譲与税0.1%
  • 森林環境譲与税0.2%
  • 特別法人事業譲与税94.5%

地方交付税 16.8%

  • 普通交付税97.2%
  • 特別交付税2.5%
  • 震災復興特別交付税0.3%

使用料 1.0%

  • 授業料34.1%
  • 発電水利使用料5.5%
  • 公営住宅使用料35.5%

手数料 0.3%

  • 法定受託事務に係るもの25.9%
  • 自治事務に係るもの74.1%

国庫支出金 11.4%

  • 義務教育費負担金19.4%
  • 生活保護費負担金2.0%
  • 児童保護費等負担金2.0%
  • 障害者自立支援給付費等負担金1.5%
  • 普通建設事業費支出金22.6%
  • 災害復旧事業費支出金3.4%
  • 委託金2.1%
  • 社会資本整備総合交付金11.1%

財産収入 0.6%

  • 財産運用収入32.9%
  • 財産売払収入67.1%

寄附金 0.1%未満

  • 市町村からのもの0.2%
  • ふるさと納税43.3%
  • 地方創生応援税制に係る寄附金31.8%

繰越金 3.0%

  • 純繰越金45.3%
  • 繰越事業費等充当財源繰越額54.7%

諸収入 9.2%

  • 延滞金加算金及び過料0.5%
  • 預金利子0.1%未満
  • 公営企業貸付金元利収入0.8%
  • 貸付金元利収入83.2%
  • 受託事業収入1.1%
  • 収益事業収入4.3%
  • 雑入10.1%

人件費 21.6%

  • うち職員給73.9%

公債費 11.1%

  • 元利償還金・元金92.5%
  • 元利償還金・利子7.5%
  • 一時借入金利子0.1%未満

投資的経費 14.0%

  • 普通建設事業費94.7%
  • 災害復旧事業費5.3%
  • 失業対策事業費0.0%

各数値は直上の区分に対する割合です。公表されている内訳の合計が区分全体と一致するとは限りません。

データ表を見る · どこから来たか · 全都道府県計
データ表を見る · どこから来たか · 全都道府県計
区分決算額(千円)歳入合計に占める割合
地方税24,936,025,73441.7%
地方譲与税2,631,272,5244.4%
市町村たばこ税都道府県交付金1,182,3870.1%未満
地方特例交付金等399,180,0240.7%
地方交付税10,067,038,91016.8%
交通安全対策特別交付金22,580,9480.1%未満
分担金及び負担金272,829,0030.5%
使用料607,614,0261.0%
手数料177,095,2280.3%
国庫支出金6,800,747,90211.4%
国有提供施設等所在市町村助成交付金43,5480.1%未満
財産収入365,916,2280.6%
寄附金44,924,7810.1%未満
繰入金1,966,294,1443.3%
繰越金1,807,283,7443.0%
諸収入5,516,308,5069.2%
地方債4,177,564,3447.0%
データ表を見る · どこへ行ったか · 全都道府県計
データ表を見る · どこへ行ったか · 全都道府県計
区分決算額(千円)歳入合計に占める割合歳出合計に占める割合
人件費12,890,369,37921.6%24.6%
物件費2,347,615,8033.9%4.5%
維持補修費629,621,0891.1%1.2%
扶助費1,351,969,6952.3%2.6%
補助費等12,052,607,67620.2%23.0%
公債費6,653,523,90911.1%12.7%
積立金2,145,393,1393.6%4.1%
投資及び出資金492,239,9970.8%0.9%
貸付金4,660,400,9347.8%8.9%
繰出金742,520,5671.2%1.4%
前年度繰上充用金00.0%0.0%
投資的経費8,347,631,77514.0%16.0%
年度内に支出されなかった分7,480,008,01812.5%—

出典: 地方財政状況調査 歳入の状況 その1 歳入内訳(都道府県、平成12年度〜令和6年度) · 地方財政状況調査 性質別経費の状況(都道府県、令和6年度) · 2024年度 · 各団体はその団体自身の歳入合計を基準に描画