矯正統計は2024年まで · 2026年公開

日本の刑務所にいる外国人、2005〜2024年

外国人人口はほぼ倍増し、外国人受刑者は57%減った。ただし全体も半減している。政府統計の三つの見方を、どちらにも不都合な数字を残して示す。

−57%2005年比の外国人受刑者の減少 — 5,177人から2024年の2,227人へ同じ期間に受刑者総数も50%減 · 外国人の率はなお日本人の2.3倍

出典: 矯正統計調査 年末在所受刑者

01

答えが四つある問い

日本の外国人人口は2012年以降ほぼ倍増した。犯罪がそれに追随したかどうかは、どの数字を選ぶかで完全に変わる。数字は少なくとも四つある。

検挙、起訴、科刑、収容。それぞれの段階が独自の定義で独自の統計を生み、互いに一致しない。さらに分母の選び方を加えれば、同じ20年間からほとんどどんな主張でも導ける。

本稿は論争に決着をつけない。政府の統計表から一つの段階——年末在所受刑者——を示し、どちらの側にも不都合な数字をそのまま残す。

02

矯正統計の20年

2005年から2024年にかけて、日本の刑務所にいる外国人受刑者は5,177人から2,227人へ、57%減少した。

同じデータの三つの見方。受刑者数は2005年を100とする指数で示している。規模の大きく異なる二系列を一つの軸に載せるためであり、実数のまま描けば第二軸が必要になる。第二軸は作り手の意図どおりに見せられてしまう。

実数は各表示の下の数値表にある。

日本の年末在所受刑者、2005〜2024年

国籍別の年末受刑者数、比率、および人口当たりの率。

人口10万人当たり · 2005–2024 · 外国人の率 59.1

0501001502005201020152020202410万人当たり
  • 日本人
  • 外国人
数値表 · 人口10万人当たり
数値表 · 人口10万人当たり
項目数値
2005 · 受刑者総数67,423
2005 · 外国人5,177
2005 · うち来日外国人3,940
2005 · 外国人比率7.68%
2005 · 日本人の率49.3 10万人当たり
2005 · 外国人の率数値なし
2024 · 受刑者総数33,745
2024 · 外国人2,227
2024 · うち来日外国人1,683
2024 · 外国人比率6.60%
2024 · 日本人の率26.2 10万人当たり
2024 · 外国人の率59.1 10万人当たり

出典: 矯正統計調査 年末在所受刑者 · 12月31日現在の年末在所受刑者。率の分母は分子と一致しないため注記を参照

03

しかし全体も減っている

同じ20年間で受刑者総数も67,423人から33,745人へ半減している。

この数字は、どちらの立場の議論からも最もよく抜け落ちる。日本の受刑者数は国籍と無関係な理由で20年にわたり急減しており、外国人の系列もそれに引きずられて下がる。

その基準に照らすと外国人の減り方はわずかに大きい。57%対50%であり、受刑者に占める外国人比率は2005年の7.68%から2024年の6.60%になった。

ただし比率は一直線には下がっていない。2016年に5.08%で底を打ち、以後は毎年上がっている。この二つの文はどちらも事実であり、片方だけを示せばどちらも誤解を招く。

04

人口当たりで見る

外国人の率は2012年に日本人の3.8倍、2024年に2.3倍。依然として2.3倍である。

実数だけでは答えが出ない。二つの人口が逆方向に動いたためである。在留外国人は2012年から2024年にかけて203万人から377万人へ85%増え、日本人人口は減った。

人口10万人当たりの年末在所受刑者は、日本人が43.9人から26.2人へ40%減、外国人が165.6人から59.1人へ64%減である。

外国人の率のほうが速く下がり、差は大きく縮んだ。ただし差はなくなっていない。

外国人人口そのものの推移を見る →

05

「来日外国人」は「外国人」の言い換えではない

矯正統計は外国人について二つの数字を公表しており、狭いほうは広いほうの76%にあたる。

来日外国人は公式の区分である。永住者、永住者の配偶者等、特別永住者、在日米軍関係者、在留資格不明者を除く。一方で定住者は含む。

2024年の外国人受刑者は2,227人、うち来日外国人は1,683人である。どちらを「外国人受刑者」として引用するのも成り立つが、一方の数字をもう一方の分母と組み合わせるのは成り立たない。そしてそれは頻繁に起きている。

同じ表には未決拘禁者を含む被収容者総数の行もある。その行では外国人が6,183人から3,076人へ減り、外国人比率は20年間ほぼ横ばいに見える。本稿の数値はすべて、日本人・外国人ともに受刑者の行を用いている。

06

本稿が答えられないこと

刑務所は長い過程の最終段階であり、最もよく論じられる数字は最初の段階のものである。

世論で引用される数字の多くは警察段階の検挙人員である。それらは本データに含まれておらず、本稿の内容をそれについての主張として読むべきではない。

本稿の率は、分母と分子が一致していない。受刑者側には在留資格を問わない外国人——短期滞在者や非正規滞在者を含む——が入るが、人口側は中長期在留者等しか数えていない。そのため外国人の率は、この統計では測れない幅だけ高く出る。

それでも方向は変わらない。外国人受刑者は減り、率は大きく下がり、差は縮んだ。残る差の大きさのほうは変わりうる。2.3倍を正確な事実として引用するのは、データの読み過ぎである。